こんにちは!しおりママです。
「国語力を伸ばしたいけど、うちの子に何があっているのかわからない…」
そんなふうに悩んでいるパパママも多いのではないでしょうか?
実は、国語力って「読む・書く・話す・聞く」の4つの力が組み合わさってできている教科。だから、お子さんによって得意なところ・苦手なところが本当にバラバラなんです!そのため、“その子に合った伸ばし方”がとても大切になってきます。
そこで今回は、お子さんのタイプを5タイプに分けて、それぞれに合ったステップと声かけのヒントをご紹介します。
「うちの子はこれかも!」と当てはめながら、ぜひ気軽に読んでみてくださいね!
国語力は「うちの子に合ったやり方」でグングン伸びる!
「うちの子、どうして国語だけ苦手なんだろう?」
「読書は好きなのに、作文は全然書けないみたい…」
そんなふうに、親としてもやもやを感じる場面ってありますよね。でも実は、こういう悩みは珍しいことではないんです。
実際に私が国語の教師をしていた時も、「漢字はスラスラ覚えられるけど、読解は苦手な子」「読書が大好きだけど、感想文は大の苦手!」という子など、それぞれに違う悩みを抱えた子たちをたくさん見てきました。
だからこそ、「どんなアプローチならこの子に合いそうかな?」と考えることが、国語力アップの第一歩!
好きなこと・得意なことからスタートして、「あ、できたかも!」という小さな成功体験を積み重ねていくことで、自然と力がついていきます。
大切なのは「正しい方法」ではなく「その子に合ったやり方」を見つけてあげること。一緒に、あなたのお子さんに合った方法を見つけて“国語力の”をぐんぐん育てていきましょう♪
まずはチェック!あなたのお子さんはどのタイプ?
お子さんにぴったりのアプローチを見つけるために、まずはタイプ診断から!
次の中で、あなたのお子さんに一番近いものを選んでみてください。
- A:本を読むのは好き。でも作文や意見文は「どう書けばいいのかわからない」と苦手意識あり。→【インプット型】
- B:本も読まないし、書くのも苦手…。国語はちょっと遠ざけたい気分。→【苦手意識強め型】
- C:自分のことを話すのは得意!でも文章を読むのはめんどうで、つい後回し。→【コミュニケーション型】
- D:テストで選択肢を選ぶのは得意。でも記述式になると「うーん…」と手が止まる。→【思考整理苦手型】
- E:勉強はちゃんとしてるのに、なぜか国語だけ成績が伸びない…。→【やる気迷子型】
【タイプ別】おすすめステップ&声かけヒント集
それぞれのタイプに合わせて、「何から始めるとよいか?」「どんな方法が効果的か?」をご紹介します!
インプット型:読むのは得意。でも書くのが苦手な子に
本を読むのが好きな子は、語彙のストックが豊富!でも、自分の気持ちや考えを「自分の言葉で表現する」のはハードルが高く感じているのかもしれません。
【まずはここから!】親子でできる簡単ステップ
①読んだあとに「どこが面白かった?」と聞いてみよう!
たとえば、『かいけつゾロリ』を読んだあとに、
「どの場面が一番面白かった?」「ゾロリのどんなところがすごいと思った?」
と、やさしく問いかけてみてください。
読んだ本の感想を言葉にすることは、「話す力」や「考える力」のトレーニングにつながります。
最初は「ゾロリがかっこよかった!」「イシシとノシシが面白かった!」など簡単な一言でもOK!慣れてくると、自分の言葉で少しずつ詳しく話せるようになります。
【親の声かけ例】
- 「ママもその本読んだことあるよ。ゾロリってかっこいいよね~!」
- 「ゾロリのどんなところがかっこいいと思った?ママは〇〇なところがかっこいいと思ったよ」
親が楽しそうにかかわることで、子どもは安心して話すことができます。何をどんなふうに伝えたらいいかわからなくて困っているようであれば、「ママはこんなふうに思ったよ」「この場面めっちゃかっこいいと思った!」など、パパママが見本になってあげることがおすすめです。
「私もそう思った!」「僕はここが面白いと思った!」を引き出すきっかけを作ってあげることで、だんだんと自分の考えを言えるようになってきます。
②感想を一言でメモしてみよう!
親子でお気に入りのノートを用意して、「〇〇ちゃんの読書メモ」など名前をつけましょう。
感想の一言メモは「イシシとノシシがドジで面白かった!」など簡単なものでOK!感じたことを短く書くだけで十分です。「感想って、こんなにシンプルでいいんだ!」と感じられたら大成功!
まだ文字を書けないお子さんの場合は、パパママが代筆してあげたり、絵を描いてもらうのもおすすめです。
【親の声かけ例】
- 「今日読んだ本のどこが面白かった?」
- 「この本を読んでどんなふうに思った?」
親子の会話の中から一緒に感想を引き出して、ノートに残してみてください。感想メモを続けることで、読んだ本の記録になることはもちろん、言葉のバリエーションが増えたり、「自分の気持ちを表現する力」が育ってきます。
そして何より、読書ノートを後から見返すことで「このときはこんなことを感じていたんだ~」と、成長が見えて嬉しくなります。
③「ことばコレクション」をしよう!
本を読んだ後、「なんかいいな」「このセリフ好き!」と感じた言葉をノートに書きだしましょう。
【書く内容の例】
- 本のタイトル:『おしいれのぼうけん』(ふるたたるひ・たばたせいいち作)
- 好きな言葉(書き写す):「ぼくたち、ぜったいにあきらめないぞ!」
- なぜそれが好きか(一言でもOK!):ちょっと怖かったけど、最後まで頑張るところがかっこよかった!
- イラスト(自由に描いてOK!):くらい押入れの中で、主人公たちがこわがりながらも前に進んでいる場面の絵
【親の声かけ例】
- 「どんなセリフが心に残った?」
- 「この言葉いいね!」
子どもの“好き”が見えてくる、楽しい発見があるはずです。パパママも「ことばコレクション」を一緒に楽しむことで、読書時間がもっと豊かなものになりますよ♪
④書くことが好きになってきたら…「主人公にお手紙」を書いてみよう!
読み聞かせや感想メモに少し慣れてきたら、次のステップとしておすすめなのが“創作活動”です。中でも簡単に始められるのが「主人公にお手紙を書いてみる」こと!
例えば、
「〇〇ちゃんへ。一緒に冒険にいったら、絶対に楽しいと思う!」
「今度、うちで〇〇をして遊ぼうね!」
など、内容は何でもOK!お友達にお手紙を書く時のように、絵やシールを貼ったりして、楽しんで書きましょう♪
お気に入りの本の主人公にお手紙を書くことで、
- 自然に「書くこと」へのハードルが下がる
- 自分の言葉で気持ちを表現できるようになる
など、メリットがたくさんあります。
「書くのって楽しいな♪」という気持ちを育てるのにぴったりの遊びです。自由に、のびのびと取り組んでみてくださいね。
【親の声かけ例】
- 「絵本に出てくる〇〇ちゃんにお手紙を書いてみようか!」
- 「〇〇ちゃんのすごいと思ったところ、伝えてみない?」
子どもってお手紙を書くのが本当に大好きですよね。うちの5歳の娘もよくお手紙を書いてくれます。
「ママいつもおうちのお仕事を頑張ってくれてありがとう」
「ママいつもだいすきだよ」
そんなふうに自分の気持ちをまっすぐに言葉にしてくれるのが、親としてもうれしくてたまりません。
お兄ちゃん宛てには、
「お兄ちゃん、いつも小学校頑張ってるね。〇〇も頑張るね。いつも遊んでくれてありがとう」
など、相手によって伝える内容が変わるのも面白いところ。
こうして、自分の気持ちを“言葉”にすること。これが国語力を育てるうえでとても大切なんです。
絵本の登場人物に向けてお手紙を書いたり、親子で手紙のやりとりをしてみたりするだけでも、「書くこと」がぐっと身近になります。
難しく考えずに、まずは“気持ちを伝える楽しさ”から。お手紙は、楽しく続けられる「書く力アップの第一歩」です♪
苦手意識強め型:読むのも書くのも苦手…国語に苦手意識あり
このタイプのお子さんには、「できること」や「楽しいと思えること」から国語力の土台を築くことが大切です。
読むのも書くのも苦手な子には、無理に「読書」や「作文」をさせないことがポイント!
【まずはここから!】親子でできる簡単ステップ
①「読み聞かせ」からスタート!
音読ではなく、まずは親が本を読んであげる「読み聞かせ」からスタートしましょう。
大切なのは、「文字を読ませる」ことよりも「本っておもしろい!」「楽しい!」という気持ちを育てることです。
最初は絵本や短めのマンガなど、パッと見て楽しいものがおすすめ。内容がわかりやすく、テンポもいいので、小さなお子さんでも楽しむことができますよ。
また、お子さん自身が本を選ぶこともとても大切です。自分で選んだ本は「読んでみたい」という気持ちが自然とわいてくるので、読書へのハードルがグッと下がります。
【親の声かけ例】
- 「どこが一番おもしろかった?」
- 「誰が出てきたの?」
本を読み終わった後に、「どこが面白かった?」とひとこと聞くだけで、子どもは自分の感じたことを言葉にする練習ができます。これがまさに、「感じたことを言葉にする力」を育てる第一歩!
「マンガは読書じゃない」と思っているパパママもきっと多いですよね。でも、最初のうちは「文字に親しむためのステップ」だと考えてみて下さい。お子さんが好きなマンガであれば、楽しみながら文字を読む習慣を身に付けることができますよ。
大切なのは、読ませっぱなしにしないこと。読み終わった後には、「どのキャラクターが好きだった?」「どこが面白かった?」など、ひとこと感想を聞いてみてください。親子のちょっとした会話にもなりますし、自分の感じたことを言葉で表現する力も自然と育っていきますよ♪
②「好きなもの図鑑」をつくってみよう!
お子さんの「好き!」を集めた“好きなもの図鑑”を、親子で作ってみましょう。
ノートを用意して、テーマに沿って毎日ひとつだけ書き込んでいきます。
例えば…
- テーマ:「好きな食べえ物」「好きな動物」「好きな遊び」など
- 書くこと:絵(描けたらでOK)、名前(例:イチゴ)、好きな理由(例:甘くておいしいから)
文字がまだうまく書けないお子さんの場合は、話してくれたことを親が代わりに書いてあげるのもOK!
【親の声かけ例】
- 「どんなところが好きなの?」
「イチゴが好き」「ネコが好き」など、お子さんにはそれぞれ“お気に入りのもの”がありますよね。
でもそただ「好き!」で終わらせてしまうのは、ちょっともったいないかもしれません。
そんなときは、「どんなところが好きなの?」と、ひとこと聞いてみてください。きっと、「甘くておいしいから!」「だって、可愛いから!」など、素直な気持ちが返ってくるはずです。
難しい言葉は必要ありません。子どもの“感じたこと”をそのまま言葉にすることが、立派な表現力の一歩になります。
それをノートに書き留めれば、「自分の気持ちが形になった!」という喜びも味わえます。
嬉しそうにノートを見せてくれるお子さんの姿に、親も思わず笑顔になりますよ♪
③今日の“ひとこと日記”を書いてみる
文章を書くのがちょっと苦手…というお子さんでも始めやすいのが“ひとこと日記”です。
やることはとってもシンプル!
- 「今日は公園でブランコして楽しかった!」
- 「ママと一緒におやつを食べれて嬉しかった!」
など、「今日の嬉しかったこと」や「楽しかったこと」を、子ども自身の言葉で書くのがポイントです。
もしお子さんが「何を書けばいいの?」と手が止まってしまうときは、パパママが話を聞いて、代わりに書いてあげるだけでも大丈夫。まずは“話したことが文章になる”楽しさを知るところから始めましょう。
【親の声かけ例】
- 「今日はどんなことをした?」
- 「今日は公園に行ったね。何が一番楽しかったかな?」
「今日は何が楽しかった?」といきなり聞いても、日ごろ話す習慣がないお子さんだと、「うーん…わからない」と戸惑ってしまうかもしれません。うちの長男が典型的なそれで、「何をしたか忘れた」「特にない」という子でした。
そんなときは、親のほうから具体的に聞くように工夫してみるのがおすすめです。
たとえば、
- 「今日は〇〇に行ったけど、何が一番楽しかった?」
- 「体育の時間、今日は何をしたの?」
など、ちょっと内容をしぼって問いかけてみてください。
すると、
- 「滑り台が一番楽しかった!」
- 「跳び箱をしたんだけど、6段とべたんだよ!」
など、自然と子どもの気持ちやエピソードを引き出すことができます。
最初は「自分の気持ちを話すきっかけづくり」から。続けていくうちに、「実はこんなことがあって悔しかった」「ちょっと悲しかったことがあって…」など、嬉しかったこと以外の感情も、少しずつ言葉にできるようになります。
こうした会話の積み重ねが、やがて「書くこと」につながっていきます。
自分の気持ちを言葉にする楽しさを知る、大切な第一歩になりますよ♪
④「なぞなぞ」や「しりとり」で言葉遊び
言葉に親しむ第一歩は、「楽しい!」と思うことから。
難しいドリルやお勉強よりも、「なぞなぞ」や「しりとり」といった遊びの中で言葉に触れる方が、子どもにとってはずっと楽しく、記憶にも残りやすいんです。
たとえば、
- お風呂に入りながら「くだもののなぞなぞ」
- お出かけ中の車の中で「動物しりとり」
など、ちょっとした隙間時間にサッとできるのも魅力!
「ことばっておもしろい!」「もっと知りたい!」という気持ちが自然と育まれていきます。
【親の声かけ例】
- くだものしりとり中「“り”から始まる果物何があるかな?赤くて丸い果物あるよね!」
特にまだ語彙が少ない小さなお子さんとしりとりをしていると、「む」や「ず」など、言葉がなかなか思い浮かばずに止まってしまうことってありますよね。
そんなとき、「もうやめる!」とゲーム自体が楽しくなくなってしまうのはもったいない!「“む”がつくもの、おうちの中にあるかな?探しに行ってみよう!」なパパママがうまくヒントを出してフォローしてあげましょう。
また、お子さんがまだ知らなさそうな文字で終わらせないようにする「ちょっとした気づかい」も大事なポイント。私はよく、次に答えやすそうな文字で終わらせるように意識しています♪
さらに、しりとりの中であえてちょっと難しい言葉を出してみるのもおすすめです。
「え?なにそれ?」と子どもが興味を持ってくれたらチャンス!言葉の意味を説明したり、絵や写真を見せてあげたりすると、自然と語彙が広がっていきます。
遊びの中で身に付いた言葉は、お勉強よりもずっと楽しく、そして長く心に残りますよ♪
コミュニケーション型:本を読むのは苦手。でも話すのは大好き!
「今日ね、こんなことがあってね!」とおしゃべりが止まらないお子さんは、表現の種をたくさん持っています♪言葉を使う力の“土台”はすでにあるので、「話す力」を起点に、語彙力や表現力を育てるのがおすすめです。
【まずはここから!】親子でできる簡単ステップ
①「ことば遊び」を親子で楽しむ
おうちでできる語彙力アップのコツは、なんといっても「ことば遊び」!
楽しく遊びながら、自然に語彙や表現力が育まれます。
たとえば、定番の「しりとり」や「なぞなぞ」は、小さなお子さんでもすぐに楽しめますよね。うまく答えられなくても、パパママが少しヒントを出してあげれば、「ことばを考えるって楽しい!」という気持ちが育ちます。
さらにおすすめなのが「オノマトペ集め」。「ぴかぴか」「ぐるぐる」「ふわふわ」など、音の響きも楽しいオノマトペは、小さなお子さんにも親しみやすく、表現の幅が広がります♪
小学生くらいになったら、「あいうえお作文」にチャレンジすることもおすすめ!
たとえば「す・い・か・ば・た・け」なら…
す:すっごく甘くて
い:いつ食べてもおいしい!
か:カブトムシも大好きな
ば:ばくばく食べちゃう
た:楽しい夏の
け:けしきの中で育つよ!
なんて、ユニークな表現が生まれるかもしれません♪
【親の声かけ例】
- 「好きな食べ物の名前でやってみよう!何がいいかな?」
- 「おもしろいのができたね!〇〇くんらしさが出ていてとっても素敵!」
ことば遊びには「こうしなきゃダメ!」という正解はありません。お子さんがユニークな言葉を思いついた時は、「それ変だよ」ではなく、「おもしろいね!」「ママは思いつかなかったよ!」とポジティブに受け止めてあげることが大切です。
大人の私たちには思いつかないような、ユーモアたっぷりの「あいうえお作文」ができて、思わず笑ってしまうこともありますよ♪
遊びながら言葉に触れることで、楽しみながら自然と語彙が増えて、表現力もグングン伸びていきます。
②アニメやテレビの感想を一緒に話す
お子さんと一緒にアニメやテレビ番組を見る時間は、実は最高の“言葉の教材”になります。
【親の声かけ例】
- 「どの場面が一番面白かった?」
- 「もし自分が主人公だったらどうしたと思う?」
番組を見終わったあとの、こんな「ちょっとした会話」が実はとても大切なんです。
好きな番組やアニメの話題なので、子どもも話しやすく、自然と会話も弾みます。
たとえば、「ママはね、こっちのキャラクターの気持ちがすごくわかるな~」と、あえてお子さんとは違う視点で話してみるのもおすすめ。「えー、でもさ!」と子どもが自分の意見を主張してくることもあります。そんなやりとりを通して、理由をつけて自分の考えを伝える力も育っていきます。
こうした日常のちょっとした会話が、表現力や思考力を伸ばすきっかけになりますよ。
③「おしゃべりメモ」で“話す”を“書く”につなげよう
お子さんが何気なく話してくれた出来事を、パパママがそのままメモに残してみましょう。
たとえば、お子さんが「今日ね、公園でブランコに乗ったの!すっごく楽しかった~!」と話してくれたら、それを聞きながらノートにこう書いてあげましょう。
「今日は公園でブランコに乗った。とても楽しかった。」
このように、お子さんの“おしゃべり”をそのまま「おしゃべり日記」として記録するだけでOK!「ママが書いてくれた!」と喜ぶお子さんも多いはずです。
【親の声かけ例】
- 「今日は何が楽しかった?」
毎日1回、お子さんに「楽しかったこと」や「おもしろかったこと」を聞いてみましょう。おしゃべりが大好きな子なら、「あのね、〇〇ちゃんがね、こんなことをしてくれたの!」など、どんどん話が広がってくることもあります。
でも、いざそれを「書く」となると、どうしたらいいのかわからない子も多いもの。実は、それは、「自分の気持ちを言葉で伝えることが得意な子」でも、書き方になれていないだけなんです。
そんなときは、まずはパパやママが“書くお手本”を見せてあげましょう。それに慣れてきたら、「今日は〇〇が楽しかった!」とお子さん自身が一言メモを書く練習へステップアップ。
「話す→書く」という流れが自然にできてくると、表現力もグングン伸びていきますよ。
毎日のちょっとした会話が、書く力を育てる種になります。無理なく、楽しみながら始めてみましょう。
思考整理ニガテ型:何を書けばいいのかわからない…
考えていることはあるのに、それを文章にすることが苦手な子は、「整理する力」を育てていくのがカギ!
①「どっちが好き?ゲーム」で“考える力”を育てる
おうちで手軽にできて、子どもの“考える力”を伸ばすのにおすすめの遊びが「どっちが好き?ゲーム」です。
たとえば、
「カレーとハンバーグ、どっちが好き?」
「犬と猫、買うならどっちがいい?」
など、どっちを選んでもOKな質問をしてみましょう。「えーん、迷うな~」と考えることが大切です。
【親の声かけ例】
- 「どっちがいいと思う?なんでそう思うの?」
大切なのは、「どっちがいい?」と聞いて終わりにしないこと。そのあとに必ず、「どうしてそう思ったの?」と理由まで聞いてみましょう。
「なんとなく」ではなく、「どっちも好きだけど、カレーの方が僕の好みだから!」「犬の方が可愛くて一緒に遊べそうだから!」など、自分なりの理由が言えればバッチリです!
「自分の意見プラスその理由」を口に出す練習を重ねることで、自然と考える力の土台が育っていきます。
もちろん、最初はうまく答えられなくても大丈夫!
そんなときは、「ママはね、カレーのにおいがすると元気が出るんだ~」といったように、パパママの考えをお手本として伝えてみてください。子どもはそんなパパママの姿を見て、少しずつ「自分の考えを言う」ことに慣れていきます。
気軽なおしゃべりの延長で、楽しみながら“考える力”を伸ばしていきましょう♪
②「〇〇ってなに?」をやってみよう!
「“やさしい”ってどんな人のとこかな?」「“かっこいい”ってどういうことだと思う?」など、答えのない問いで、“考える習慣”をつけましょう。
答えが一つに決まっていない“正解のない質問”は、子どもの考える力を育てる絶好のチャンス!
「うーん…やさしい人は、困っている人を助けてくれる人!」
「かっこいいって、なんでもできる人のことかな!」
など、自分の頭で考えて言葉にする練習になります。
【親の声かけ例】
- 「“やさしい”って、どんなことをする人のことだと思う?」
- 「あなたが“かっこいいな”と思う人ってどんな人?」
まずは、子どもがイメージしやすいような身近な言葉を選んで声かけをしてみましょう。擬態的な人や場面を思い浮かべながら、自分の言葉で話す練習になります。
小学校中学年くらいになってきたら、少しずつレベルアップした問いかけもおすすめです。
たとえば、
「“正義”ってなんだろう?」
「“友達”ってどんな人のことを言う?」
「“自由”ってどんなことだと思う?」
などの問いかけをしてみてください。
お子さんが答えたら、「そっか!ママはこう思ったんだけど、どうかな?」と、パパやママも一緒に考えるスタンスで会話を進めると、会話が広がっていきます。
「それって、今日は〇〇くんがしてたことに似てるね」など、実際の出来事と結びつけると理解もしやすいですよ。
大切なのは、「間違ってるよ」ではなく、「そう思ったんだね」と受け止めること。安心して話せる雰囲気があると、子どもも自分の気持ちや考えをどんどん言葉にできるようになります。
親子で一緒に“考える”時間を楽しみながら、少しずつ「伝える力」を育てていきましょう。
「〇〇ってなに?」に使えるテーマリスト
【1.感情・性格編】
子ども自身や周りの人の気持ちに気付く力が育ちます。
- やさしいってなに?
- うれしいってどういう気持ち?
- がんばるってどういうこと?
- こわいって感じるのはどんなとき?
- かなしいってどんな気持ち?
- つまらないってどんなとき?
- すごいって思うのはどんな人?
【2.人間関係・社会編】
友達や家族、集団での関りについて考える力がつきます。
- 友達ってどんな人?
- 仲良しってどういうこと?
- ルールってどうしてあるの?
- けんかってなんで起きるんだろう?
- 正義ってなに?
- 約束はどうして守らないといけないの?
- 自由ってなに?
【3.日常・身のまわり編】
身近な出来事や経験を言葉にする練習になります。
- 勉強ってなんのためにするの?
- ゲームってなんで楽しいの?
- ごはんってどうして食べるんだろう?
- 学校ってどんなところ?
- お金ってなんのためにあると思う?
- おうちってどんな場所?
【4.抽象語・表現力を育てる編】
少し難しめの言葉を考えることで、語彙や思考が深まります。
- 自信ってどういうこと?
- やさしさと甘やかすってどう違う?
- 強い人ってどんな人?
- 大人ってどんな存在?
- 幸せって何?
- 愛って何?
③型を使って一文で書く練習をしよう
文章を書くのが苦手なお子さんでも、「型」に沿って取り組めばスムーズに書く練習ができます。
まずは、子どもが答えやすいテーマを選んでみましょう。たとえば、
- 好きな遊び
- 好きなキャラクター
- 好きな食べ物 など
こうした親しみのあるテーマなら、子どもも「書きたい!」という気持ちになりやすいですよ。
【文章の型】:「〇〇が好きです。なぜなら、□□だからです。」
例:「鬼ごっこが好きです。なぜなら、走るのが楽しいからです。」「ピカチュウが好きです。なぜなら、かわいくて電気の技がかっこいいからです。」
このように、「意見+理由」をワンセットにするだけで立派な一文作文に!
【親の声かけ例】
- 「お話するときみたいに、まずは口に出して言ってみようか!」
- 「“なぜなら”のところ、もっと詳しく教えてくれると、もっといい文章になりそう!」
いきなり書こうとすると、言葉が出てこないこともあるので、最初は「言葉で話す」ことから始めてみるのも良いですよ。
パパやママが「じゃあ、ママはね…」とお手本を見せるのも◎
うまく言えたら、「じゃあ今のをノートに書いてみようか!」とつなげていきましょう。
そして、型に沿って一文が書けたら、しっかりほめてあげてくださいね!
「書けた!」という成功体験が、書くことへの自信につながっていきます。
書くことが「難しい」ではなく、「楽しい」と感じられるよう、日々のちょっとした取り組みから取り組みから始めてみましょう♪
やる気迷子型:頑張っているのに国語だけ伸びない
このタイプの子は、「なんのために勉強をしてるの?」と目的が見えなくなってしまうことも…。まずは「おもしろい!」を体験してもらうのが大切です。
【まずはここから!】親子でできる簡単ステップ
①「国語クイズ」遊びぶように学ぶ!
クイズ形式で“ことば遊び”をすることで、遊び感覚で子どももノリノリになりながら国語力を育むことができます♪
たとえば、こんなクイズ!
- 「“耳”って言葉が入っている言葉を3つ言ってみよう!」
→(例:耳かき、耳打ち、耳あて) - 「“うれしい”を、他の言葉で言いかえてみて?」
→(例:楽しい、ワクワク、幸せ…) - 「“はし”って、何種類の意味があるかな?」
→(例:お箸、橋、端)
クイズの内容は、ちょっとした会話の中に取り入れるだけでOK!正解・不正解にこだわらず、「へぇ~、それもあるね!」とパパやママが楽しむ姿勢を見せることが大切です。
また、市販のクロスワードや簡単な言葉ゲーム探しなどもおすすめ!「謎解き」や「しりとり」も、言葉の世界を楽しむきっかけになります。
「言葉っておもしろい!」という気持ちを育てることが、国語力を育む第一歩!“遊び”の中で自然に力がついていきますよ♪
【親の声かけ例】
- 「いくつ思いつくかな?ママと勝負しよう!」
「やる気迷子型」の子は、机に向かって「さあ勉強!」よりも、パパやママと一緒に楽しむ言葉遊びがぴったりです。
クロスワードや謎解きなどは、実は大人でも夢中になってしまうほど面白いもの。子どもにとっても、「語彙力」や「考える力」を楽しく伸ばすチャンスになります。
たとえば、クロスワードをやっていると、「あれ?この言葉、知らないな…」という場面が出てきますよね。そんなときは、ぜひ親子で一緒に調べてみてください!
「この言葉って、こういう意味なんだね~」
「ほかにも似た言葉あるかな?」
こんな親子のやりとりの中で、新しい語彙がどんどん広がっていきます。
親子で楽しんだその時間こそが、お子さんにとって“学びの時間”になります。
「楽しい=もっと知りたい!」につながれば、それが自然な国語力アップの第一歩。
遊び感覚で「言葉と出会う時間」を大切にしてみてくださいね。
②記述問題は“1行作文”からスタート!
「感想を書いてね」と言われると、急に手が止まってしまう…。
こんなお子さんって、意外と多いんですよね。教師時代も「感想って何を書いたらいいかわからない」と言う子をたくさん見てきました。
最初は「一行だけ書く」ことから始めてみましょう。
たとえば、
- 「〇〇がかわいかった」
- 「〇〇にびっくりした」
- 「〇〇のところがおもしろかった」
など、感じたことをそのまま短く書くだけでOK!
【親の声かけ例】
- 「どこがおもしろかった?」
- 「心に残ったところ、どこ?」
音読した後や読み聞かせのあとに、上記のような問いかけをしてみて、思いついたことを一言書いてもらうとスムーズです。
この「一行作文」を習慣にしていけば、読書感想文や記述問題へのハードルがぐんと下がります。
書くことに慣れてくると、自然と「もうちょっと書いてみようかな」という気持ちも育ってきます。
まずは「書けた!」の成功体験を積むことが大切。短くても立派な「書く力」の第一歩です。
③「お話の続き」を考えるミニ創作をしてみよう!
絵本を読んだ後に、お話の続きを考えたり、自分に置き換えてお話を作る創作活動をすることもおすすめです。
【親の声かけ例】
- 「このあと、〇〇ちゃん(主人公)はどうなると思う?」
- 「もしあなたがこのお話の中に入ったら、どんなことをする?」
- 「別のエンディングを考えてみるとしたら、どんなのがいい?」
こうした“続き”や“もしも”のストーリーを考えることで、子どもは自然と頭の中で物語を組み立てていきます。
文章で書くのがまだ難しいお子さんには、絵を描いて「これはね~」とお話を口で説明してもらう形でOK!「話す→書く」の流れをつくることにもつながります。
「正解がない」からこそ、自由にのびのびと発想できるのが創作の楽しさ。おうちでできる“遊び感覚の創作活動”、ぜひ親子で楽しんでみてください♪
お子さんのタイプに合わせて、焦らず一歩ずつでOK!
どんな子にも「国語力が伸びる道筋」はあります。
大切なのは、あなたのお子さんのペースに合わせて進めること。「できること」「好きなこと」から始めて、小さな「できた!」をコツコツ積み重ねていきましょう。
ついつい周りの子と比べてしまいがちですが、焦らず、比べず、楽しみながらすることが大切です。
親子で一緒に楽しみながら、“その子らしい国語の力”を育てていきましょうね♪

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