「もう2歳なのに、まだあまり話さない…」
「同じくらいの子はもっとおしゃべりしているのに大丈夫かな?」
わが子のことばが少ないと感じると、不安になりますよね。
私も3人の子どもを育てる中で、ことばについて悩んだことが何度もありました。
でも、2歳ごろは、ことばの発達に大きな個人差がある時期です。
同じ年齢でも、たくさん話す子もいれば、ゆっくり言葉が増えていく子もいます。
この記事では、
- 2歳ごろのことばの発達の目安
- 言葉が少ないときの見守り方
- 家庭でできるやさしい関わり方
について、元国語教師で3児のママの視点からお話します。
「これでいいんだ」と、少し心が軽くなるきっかけになればうれしいです。
2歳で言葉が少ないと感じると、不安になりますよね
2歳ごろになると、周りの子どもたちのおしゃべりがぐっと増えてくる時期です。
公園や支援センターで同じくらいの子がたくさん話しているのを見ると、「うちの子、言葉が少ないかも…」と気になってしまうこともありますよね。
特に2歳は、健診や周囲の会話の中で「言葉」という話題が出やすい時期でもあります。
そのため、それまであまり気にしていなかったママでも、急に不安になることがあります。
私もそうでした。
お友達や支援センターで同じ年齢の子が話しているのを見ても、「この子、お話するの早いんだな~」くらいの気持ちで見ていました。
でも、健診で保健師さんに「周りの子よりも少しゆっくりかもしれませんね」と言われたとき、急に焦りはじめたのを覚えています。
同じ年齢の子たちがお話をしているのを見て「うちの子ももう少しかな?」と思ったことはありましたが、専門の方に「言葉がゆっくり」と言われると、とても不安になりました。
でも、子どものことばの育ちは本当にさまざまです。
同じ年齢でも、同じ兄弟でも、たくさん話す子もいれば、ゆっくりと言葉が増えていく子もいます。
まずは、2歳ごろのことばの発達の目安について見ていきましょう。
1歳半の時点で不安を感じていた方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
▶「1歳半で言葉が少なくても大丈夫?不安になったママへ伝えたいこと」
2歳ごろのことばの発達の目安
2歳ごろになると、少しずつ言葉の数が増え、簡単なやり取りができるようになってくる子も多い時期です。
例えば、次のような様子が見られることがあります。
- 単語の数が少しずつ増えてくる
- 「ママ きた」「ワンワン いた」など、2語文が出始める
- 名前を呼ばれると振り向く
- 簡単な指示が理解できる(「おもちゃ持ってきて」など)
ただし、これらはあくまで目安の一例です。
2歳ごろは、ことばの発達にとても大きな個人差がある時期でもあります。
同じ年齢でも、すでに会話ができる子もいれば、まだ単語が少なく、これから少しずつ増えていく子もいます。
また、言葉としてはあまり出ていなくても、
- 大人の話していることを理解している
- 指差しや身振りで気持ちを伝えようとしている
といった様子が見られることもあります。
こうした姿も、子どもがことばを育てていく大切な過程のひとつです。
2歳で言葉が少ないときに見られること
2歳で「言葉が少ないかも」と感じるとき、どんな様子が気になることが多いのでしょうか。
よく聞かれるのは、こんな声です。
- 単語の数があまり増えていない
- 2語文がまだ出ていない
- 会話のやりとりが続かない
- 「これ」「あれ」など指差し中心で話す
- 同じ年齢の子よりもおしゃべりが少ないように感じる
こうした様子があると、心配になりますよね。
でも、ここで大切なのは、「ことばの量」だけで判断しないことです。
- 大人の話していることは理解している
- 名前を呼ぶと振り向く
- 簡単なお願いを聞いて動ける
- 身振りや表情で気持ちを伝えようとしている
こうした姿が見られる場合、子どもはちゃんと「ことばの土台」を育てている途中かもしれません。
言葉として口から出るまでには、「聞く」「理解する」「ためる」という時間が必要です。
見た目には静かに見えても、心の中ではたくさんの言葉を吸収している子もいます。
焦らなくても大丈夫なケースも、実はとても多いのです。
では、2歳で言葉が少ないと感じたとき、家庭ではどんな関わりができるのでしょうか。
2歳で言葉が少ないときに家庭でできるやさしい関わり方
「何かしてあげた方がいいのかな?」
そう思うママも多いかもしれません。
でも、特別なことをしなくても大丈夫です。
毎日の関わりの中に、ことばを育てるヒントはたくさんあります。
ここでは、家庭でできるやさしい関わり方をご紹介します。
子どもの言葉を待つ時間をつくる
つい先回りして言ってあげたくなること、ありますよね。
「こういうことが言いたいんだろうな」
わが子を大切に想っているからこそ、うまく話せずに詰まっている様子を見ると、気持ちを汲み取って手助けしてあげたくなるものです。
その気持ちは、とても自然で、やさしいものです。
でも、ほんの少しだけ“待つ時間”をつくってみると、子どもが自分から声を出そうとすることがあります。
たとえば、お菓子を持ってママのところに黙ってきたとき。
「袋を開けてほしいんだろうな」と思って、「開けてほしいの?」と聞いてあげたくなりますよね。
でも、ここであえて、「どうしたの?」と聞いてみるのです。
すぐに言葉にならなくても、子どもは「何をしてほしいのか」を一生懸命伝えようとします。
言葉にならなくても、「あー」「うー」といった声も大切な一歩です。
「上手に言えた・言えない」で判断せず、出てきた声をやさしく受け止めてあげましょう。
子どもの言葉を広げて返す
例えば、お散歩中に、子どもが指を差しながら「ワンワン!」と言ったとします。
そのとき、
「ワンワンいたね」
「大きいワンワンだね」
「白いワンワンだね」
と、少しだけ言葉を足して返してみます。
子どもが言った言葉を否定せず、そのまま受け取り、ほんの少し広げるだけで大丈夫です。
これは“言葉の見本”をやさしく示す関わり方です。
「こう言いなさい」と教えるのではなく、ママが自然に使っている言葉を聞くことで、子どもの中に少しずつ語彙がたまっていきます。
「ブーブー」と言ったら、
「赤いブーブーだね」
「ジュース」と言ったら、
「ジュースおいしいね」
というように、ほんの一言添えるだけで十分です。
ここで大切なのは、“正しく言わせようとしない”こと。
「もう一回言ってみて」
「ちゃんと言ってごらん」
と、練習のようになってしまうと、言葉がプレッシャーになることもあります。
無理に言わせる必要はありません。
お子さんと過ごす時間の中で、ママが楽しそうに話すこと。
それが、いちばんの刺激になります。
ことばは、テストのように覚えるものではなく、安心できる関係の中で、少しずつ自然に育っていくものだと、私は感じています。
絵本をいっしょに楽しむ
「絵本は子どものことばを増やす教材」
そんな話を聞いたことがあるママもいるかもしれません。
そう聞くと、
「ちゃんと読まなきゃ」
「最後まで読まないと意味がないのかな」
と思ってしまうこともありますよね。
でも、絵本は「読ませるもの」ではなく、「いっしょに楽しむもの」だと、私は思っています。
ママが、
「ちゃんと読まなきゃ」
「しっかり聞いて!」
と力が入ってしまうと、ママも子どもも、絵本の時間が少しずつストレスになってしまうことがあります。
最後まで読まなくても大丈夫です。
途中でページをめくってもいい。
同じページばかり見たがってもいい。
好きな絵を見ながら、
「これなあに?」
「かわいいうさぎだね」
とおしゃべりするだけでもいいのです。
絵本の時間は、“お勉強”ではありません。
安心できるママの声を聞きながら、ことばに触れる時間。
それだけで、子どもの中には少しずつ“ことばの土台”が育っていきます。
絵本の選び方に迷ったときは、こちらも参考にしてみてください。
▶「1~2歳|ことばにつながる絵本の選び方 「読ませなくていい」絵本の話」
日常の中でたくさん話しかける
特別な教材や練習は必要ありません。
「お茶おいしいね」
「今日はいいお天気だね」
「赤い車、かっこいいね」
そんな何気ない言葉の積み重ねが、子どもの中に少しずつたまっていきます。
忙しい毎日の中で、「ゆっくり話しかける時間が取れない」と感じるママの気持ちも、とてもよくわかります。
ママの仕事は、おうちで子どもと向き合うことだけではありません。
家事もあるし、きょうだいのこともあるし、仕事をしている方もいます。
気がつけば、1日があっと言う間に過ぎていきますよね。
だからこそ、
「もっと子どもと関わらなくちゃ」
「私があまり話しかけないから、ことばが遅れているのかも」
そんなふうに自分を責める必要はありません。
ご飯を食べている時間。
お風呂に一緒に入っている時間。
寝かしつけ前のほんの少しの時間。
その中で交わされる、短い言葉のやりとりで十分です。
ことばは、“教える”よりも、“いっしょに感じる”時間の中で育つことが多いのです。
こんなときは相談しても大丈夫
ここまで読んでくださったママの中には、
「それでも、やっぱり心配…」
と感じている方もいるかもしれません。
不安を抱えたまま、ひとりで考え続けるのは、とてもつらいものです。
次のような様子がある場合は、一度相談してみるのもひとつの方法です。
- 名前を呼んでも振り向くことがほとんどない
- 簡単な言葉の指示が伝わりにくい
- 視線が合いにくいと感じることが多い
- 2歳を過ぎても、意味のある言葉がほとんど出ない
これは「問題がある」という意味ではありません。
ネットで調べれば調べるほど、気になる言葉や不安になる情報を目にすることもありますよね。
私もそうだったので、その気持ちはとてもよく分かります。
でも、専門の方に話を聞いてもらうことで、ママの不安が少し軽くなることもあります。
保健センターやかかりつけの小児科、子育て相談窓口など、身近な場所に頼ってみてください。
「相談する=ことを大きくしている」ような気がして、なかなか一歩が出ないこともあるかもしれません。
「心配しすぎですよ」と思われてしまいそうで、ためらってしまうこともありますよね。
でも、相談することは「大げさ」でも「心配しすぎ」でもありません。
わが子を大切に想っているからこその行動です。
もし「まだ様子を見てもいいのかな」と迷っている場合も、話を聞いてもらうだけでもかまいません。
ママが安心できることが、子どもにとってもいちばんの安心につながります。
3歳になっても心配が続く場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
▶「3歳でおしゃべりが少なくても大丈夫?家庭でできるやさしいことばの育て方」
まとめ|2歳で言葉が少なくても、大丈夫
2歳で言葉が少ないと感じると、どうしても周りと比べてしまいますよね。
「うちの子、大丈夫かな」
その気持ちは、わが子を大切に想っているからこそ生まれるものです。
でも、子どものことばの育ちは本当にさまざまです。
たくさん話す子もいれば、ゆっくり言葉をためてから、一気に花開く子もいます。
今はまだ少なく見える言葉も、お子さんの中では、ちゃんと積み重なっているかもしれません。
特別なことを始めなくても大丈夫です。
日常の中で、
少し待ってみること。
少し広げて返してみること。
いっしょに絵本を楽しむこと。
そんな小さな積み重ねが、少しずつことばの土台になっていきます。
そして、もし不安になったときは、ひとりで抱え込まなくても大丈夫です。
相談することも、様子を見ることも、どちらも「わが子を大切にしている選択」です。
この記事が、「これでいいんだ」と思える小さなきっかけになればうれしいです。
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