1~2歳|ことばにつながる絵本の選び方 「読ませなくていい」絵本の話

1~2歳|ことばの育ち

「絵本、読んであげた方がいいのかな」

そう思いながらも、忙しい毎日の中で、なんとなく気が重くなってしまうことはありませんか。

最後まで読まなきゃ。
ちゃんと聞かせなきゃ。

そんなふうに考えているうちに、絵本の時間が「頑張る時間」になってしまうこともあります。

でも、1~2歳の子どもにとって、絵本は「ちゃんと読むもの」でなくても大丈夫です。

このページでは、「読ませなくていい」絵本との関わり方を、やさしくお話していきます。

1~2歳頃は、絵本だけでなく、ことばの育ち全体が気になりやすい時期でもあります。

年齢ごとの目安や、よくある不安については、こちらの記事でやさしくまとめています。
『【保存版】0~4歳|ことばの育ちで不安になりやすい時期と、ママの心が軽くなる考え方まとめ』

絵本がしんどくなってしまう理由

絵本そのものが嫌いなわけじゃないのに、なぜか「絵本の時間」が少ししんどく感じてしまうことがあります。

その理由の多くは、ママが真面目で、わが子のことを大切に想っているからです。

「最後まで読んであげなきゃ」
「ちゃんと聞かせなきゃ」
「反応がないと意味がないのかも」

そんなふうに考えているうちに、絵本を開くたびに、無意識のうちに“正解”を探してしまうことがあります。

でも、1~2歳の子どもは、

  • 途中で立ち上がる
  • 同じページばかり見る
  • 閉じたり、めくったりする
  • 聞いていないように見える

そんなことがよくあります。

そうした様子を見ると、
「読み聞かせの仕方が間違っているのかな」
「この絵本、合っていないのかな」
と、不安になってしまうこともありますよね。

でも、そのどれもが、この時期の子どもにはとてもよくある姿です。

それでもしんどく感じてしまうのは、ママが、
「ちゃんとやろう」
「子どものために」
と、思っているから。

絵本がしんどく感じるのは、ママがダメだからではありません。
それだけ、一生懸命向き合っているからなのだと思います。

1~2歳にとっての「絵本」は、読むものじゃなくていい

1~2歳の子どもにとって、絵本は「最後まで静かに聞くもの」でなくても大丈夫です。

  • 見たいページだけを見る
  • 同じ絵を何度も指さす
  • 途中で立ち上がって、また戻ってくる
  • ページをめくったり、閉じたりを繰り返す

大人から見ると「ちゃんと聞いていない」ように見えることもありますが、実はそれも、その子なりの関わり方です。

この時期の子どもは、絵本のストーリーを理解するよりも、絵や色、くり返しの音、ママの声のトーンや、そばにいる安心感を、まるごと受け取っています。

だから、最初から最後まで読めなくても大丈夫。
座っていなくても大丈夫。
ページが飛んでも大丈夫。

「読めたかどうか」よりも、
一緒に同じ絵を見たこと。
同じ時間を過ごしたこと。

それ自体が、ことばにつながる大切な経験になります。

絵本は、うまく読むためのものではなく、親子で一緒に過ごすためのもの

そう思ってもらえたら、絵本の時間は、きっと少し楽になります。

たくさんの絵本を見てきて、感じていること

実は私自身、司書資格と司書教諭資格を取得する過程で、たくさんの絵本に触れてきました。

また、母として子どもと絵本を読む中で、
「この絵本だからことばが増えた」
「この読み方が正解だった」
と感じたことは、一度もありませんでした。

子どものことばが気になっていた頃、私も、SNSやネットで紹介されている絵本や読み方を参考にしたことがあります。

でも、私が選んだ絵本を「これ、また読んでほしい!」と何度も持ってこられたことは、実はあまりありません。

子どもが「これ読んで」と持ってくるのは、いつも、自分で選んだお気に入りの絵本でした。

同じ絵本でも、
何度も同じページをめくる子。
絵だけを、じっと見つめている子。
途中で立ち上がってしまう子。

関わり方も、反応も、本当にひとりひとり違います。

それでも、子どもが自然と手に取る絵本には、ある共通点があるように感じています。

それは、「大人が選んだ正解の一冊」ではなく、
その子自身が、何度も触れたくなる絵本だということです。

資格の学びと、日々の子育てを通して感じているのは、
「絵本は選びすぎなくていい」ということです。

ママが「これ、良さそうだな」と選んだ一冊よりも、子どもが何度も開きたがる一冊の方が、その子にとっては、ずっと意味のある絵本になることもあります。

だから、「この絵本で合っているのかな」と迷ったときは、子どもの反応を、そのまま大切にしてあげてほしい。そんなふうに思っています。

ことばにつながりやすい絵本の“共通点”

ここまでお話ししてきたように、「この絵本を読めば、ことばが増える」という魔法の一冊は、ありません。

それでも、子どもが自然と手に取り、長く楽しんでいる絵本には、いくつかの共通点があるように感じています。

絵や色がシンプルで、見やすい

1~2歳の子どもは、まだ「たくさんの情報を同時に処理する」ことが得意ではありません。

絵や色、登場するものが多すぎると、どこを見ていいのかわからず、視線があちこちに散ってしまうこともあります。

その点、登場するものが少なく、色や形がはっきりしている絵本は、自然と目が向きやすくなります。

「これ」「いた」「あっ」
そんな短いことばや声が出やすいのも、目に入ってくるものが整理されているからです。

ママが特別な声かけをしなくても、子ども自身が、「見つけた」「気づいた」という気持ちを持ちやすくなります。

まずは、子どもの目がどこに向いているかを、そっと見てみてください。

そこから生まれる、ほんの小さなやりとりが、ことばの土台になっていきます。

同じ言葉や展開が、くり返されている

1~2歳の子どもにとって、「くり返し」は、とても大切な安心材料です。

同じ言葉が何度も出てきたり、同じ流れが続いたりすると、子どもは次に起こることを、少しずつ予想できるようになります。

「さっきと同じだ」

そんなふうに感じられることで、安心して絵本を見続けることができます。

くり返しのある絵本では、ページをめくる前から、声を出したり、身振りをしたりする姿が見られることもあります。

それは、ことばを覚えようとしているというよりも、やりとりを楽しんでいるサインです。

毎回同じ言葉を聞くことで、音の響きやリズムが、少しずつ体の中に残っていきます。

「また同じ絵本?」と思う日があっても大丈夫。

その「また」が、子どもにとっては、安心できる大切な経験になっています。

ストーリーを追わなくても楽しめる

1~2歳の子どもにとって、絵本の楽しみ方は「お話を理解すること」ではありません。

最初から最後まで読まなくてもいい。
途中のページだけでもいい。
同じ場面ばかり見ていてもいい。

この時期の子どもは、ストーリーよりも、

  • 目に入った絵
  • 気になった形
  • 繰り返し出てくる場面

そんな「今、気になるもの」を通して、絵本と関わっています。

だから、途中でページを閉じてしまっても、別の遊びを始めてしまっても、「絵本が楽しめなかった」ということではありません。

ママが、
「どこまで読めたか」
「ちゃんと聞いていたか」
を気にしすぎなくていいのは、その時間の中で、子どもなりに受け取っているものが、ちゃんとあるからです。

絵本は、お話を理解するためのものではなく、その瞬間を一緒に楽しむためのもの

そう考えると、絵本との時間は、少し気楽になります。

子どもが主役になれる

絵本の時間は、ママが読み聞かせをする時間でなくても大丈夫です。

ママが読んでいる途中で、子どもがページをめくったり、自分で絵本を閉じたり、また開いたりすることもありますよね。

それは、絵本に興味がないからではなく、自分なりに関わろうとしている姿です。

  • ママが読むのをやめた途端に、子どもが自分でページをめくり始める。
  • ひとりで、ページをペラペラめくりながら、何か声を出している。

そんな姿が見られる絵本は、子どもが「受け身」ではなく、自分から関わっているサインでもあります。

じっと静かに読んでいられなくても大丈夫。

子どもが主役になれる絵本ほど、自然とやりとりが生まれやすくなります。

ママが頑張らなくても、子どもが自然と関われる。

そんな絵本は、ことばの目が育ちやすい環境を、そっと作ってくれているのだと思います。


これらは、「こう選ばなきゃいけない」という条件ではありません。

今、おうちにある絵本の中にも、きっと当てはまるものがあるはずです。

「この絵本、よく持ってくるな」
「このページ、好きみたいだな」

そんな何気ない気づきこそが、その子に合った一冊を見つけるいちばんのヒントになります。

絵本は「選ぶ」より「出会う」ものでいい

絵本を前にすると、
「どれを選べばいいんだろう」
「ことばのためには、これがいいのかな」
と、迷ってしまうこともありますよね。

でも、1~2歳の絵本は、頑張って選ばなくても大丈夫です。

ママが時間をかけて調べた一冊よりも、子どもがふと手に取った一冊の方が、その子にとっては、ずっと心に残ることもあります。

  • 図書館で、なんとなく手に取った絵本
  • 家に昔からある絵本
  • お祝いでもらった絵本

「これが正解かな」と探して選んだものではなくても、子どもが何度も開きたがるなら、それが、今のその子に合った一冊です。

絵本は、知識やことばを身に付けるためだけのものではありません。

同じページを一緒に見たり、指さして笑ったり、ページをめくる音を楽しんだり。

そんな時間の中で、子どもは、ことばだけでなく、「安心」や「やりとり」を受け取っています。

だから、「ちゃんと選ばなきゃ」と思わなくて大丈夫。

今、そばにある絵本との出会いを、そのまま大切にしてあげてください。

まとめ|今、絵本に悩んでいるママへ

絵本について調べていると、

「読んであげた方がいい」
「こう選ぶと良い」

そんな情報をたくさん目にすることがあります。

だからこそ、
「これで合っているのかな」
「ちゃんとできていないかも」
と、不安になってしまうこともありますよね。

でも、この記事でお伝えしてきたように、1~2歳の絵本は、頑張って読むものでも、正しく選ぶものでもありません

最後まで読めなくてもいい。
静かに聞いていなくてもいい。
同じページばかりでもいい。

子どもが絵本に触れているその時間は、ちゃんと、その子なりのペースで、ことばや安心につながっています。

「これでいいのかな」と迷いながら、ここまで読んでくれたママは、もう十分、わが子と向き合っています。

どうか、頑張りすぎず、今そばにある絵本と、今のお子さんとの時間を、そのまま大切にしてあげてください。

もし、 
「ことばのことで、また迷ってしまったら」
「不安になったら、どこに立ち戻ればいいかわからなくなったら」

このブログを始めた理由について書いた、こちらの記事も、よかったら読んでみてください。
▶ことばの不安を抱えるママへ。元国語教師ママが“おうちことば育て”を始めた理由

このブログが、迷ったときに、ふっと立ち戻れる場所になれたら嬉しいです。

「日常の中では、どんな関わり方ができるんだろう?」
そう感じた方へ向けて、無理なくできる関わり方についてまとめた記事もあります。

余裕のあるときに、そっとのぞいてみてくださいね。
▶1~2歳|ことばが気になったとき、親ができること・やらなくていいこと

※0~4歳の「年齢別まとめ」記事はこちらです。
▶『【保存版】0~4歳|ことばの育ちで不安になりやすい時期と、ママの心が軽くなる考え方まとめ』

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