作文が苦手な小学生でも大丈夫!親子でできるやさしい作文練習法

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「うちの子、作文になると全然書けない…」

「時間だけが過ぎて、結局ほとんど書けずに終わってしまう…」

そんなお悩みを抱える保護者の方は、きっと少なくないはずです。

小学生にとって作文は、語彙や表現の幅がまだ十分でなかったり、「そもそも何を書けばいいのか分からない」という戸惑いから、苦手意識を持ちやすいものです。親としては「もっと書けるようになってほしい」と願いつつも、どうサポートすればよいのか迷ってしまいますよね。

でも安心してください!作文はちょっとした工夫と親の寄り添い方次第で、少しずつ「書ける!」という自信につながっていきます。

この記事では、元国語教師であり3児の母でもある私が、親子で取り組めるやさしい作文練習法をご紹介します。

「作文が苦手…」と悩む日々を、少しでも前向きな時間に変えるお手伝いができれば嬉しいです。

なぜ小学生は作文が苦手なのか?

小学生が作文に苦手意識を持つのには、いくつかの理由があります。お子さん自身に大きな問題があるわけではなく、成長段階として自然なことがほとんどです。

1.語彙力がまだ十分に育っていない

言いたいことがあっても、それを表現する言葉が見つからないことがあります。「楽しかった」や「すごかった」など、同じ言葉ばかりを使ってしまうのは、語彙が発展途中だからです。

2.「何を書けばいいのか」アイデアが浮かばない

作文は「自由に書いていいよ」と言われると、かえって困ってしまう子が多いものです。経験を文章にまとめるスキルはまだ未熟なので、最初の一歩でつまずきやすいのです。

3.完璧に書こうとしてしまう

「正しい文章を書かなきゃ」「きれいにまとめなきゃ」と思うあまり、ペンが進まなくなる子もいます。これは真面目で頑張り屋さんなお子さんほど陥りやすい傾向です。

親子でできる!作文へのやさしいステップアップ練習法

作文が苦手なお子さんでも、「ちょっと書けた!」という小さな成功体験を積み重ねることで、自信がついていきます。

ここでは、家庭で親子で一緒に楽しみながら取り組める、やさしい作文練習法をご紹介します。

ステップ①:「話す」力を伸ばす

作文が苦手なお子さんの多くは、「書くことが思いつかない…」という壁につまずきがちです。

そこで大切なのが、その前段階となる「話す」経験を増やすことです。

普段の親子の会話の中で、思ったことを言葉にする練習をしてみましょう。

  • 「今日いちばん楽しかったことは?」
  • 「今日の給食はどんな味がした?」
  • 「公園でどんな遊びをした?」

答えやすい質問からでOK!

さらに、親が「へえ!それ面白いね」「もっと詳しく聞きたいな」と反応してあげると、子どもは安心して話せるようになります。

こうした「話す」経験の積み重ねが、頭の中で考えたことを整理する力となり、作文への第一歩になるのです。

ステップ②:「メモ」で書く習慣をつける

「話すこと」に慣れてきたら、次は書く習慣を取り入れていきましょう。

でも、いきなり長い文章を書くのはハードルが高いもの。まずは、メモ感覚で書く習慣をつけることから始めましょう。

  • 「今日楽しかったことを3つ書く」
  • 「好きな食べ物を10個書く」
  • 「嬉しいこと・悲しいこと・楽しいことを1つずつ書く」

短い言葉や箇条書きで十分です。

書けたときには「わあ、いっぱい書けたね!」「いいね!」と声をかけてあげましょう。子どもは「書くのって楽しい!」と思えるようになり、作文への苦手意識が少しずつ和らいでいきます。

この積み重ねが、のちの作文に必要な“材料集め”につながります。

ステップ③:「型」を使って作文にまとめる

メモがでたまってきたら、いよいよ作文としてまとめるステップです。「型」を使って作文にまとめる練習をしてみましょう。

おすすめは、次のようなシンプルな三段構成です。

  1. きっかけ(何をしたか)
  2. 体験(どんなことがあったか)
  3. 感想(どう思ったか)
たとえば、「今日公園で遊んだこと」を作文にすると…
  1. 今日は公園でブランコをした。
  2. 前より高くこげるようになって、少し怖かったけど楽しかった。
  3. またやってみたいと思った。

このように、「はじめ→なか→おわり」の型を意識すると、子どもも迷わず書き進められます。

お題はなんでもOK!「今日の出来事」でもいいですし、読んだ本や観たアニメの感想でもOK。お子さんが書きやすい題材を選ぶのがコツです。

最初は短くても大丈夫!大切なのは「自分でまとまった文章を書けた!」という達成感を味わうことです。その積み重ねが、確実に作文力を伸ばしていきます。

作文練習を“嫌いにさせない”親の寄り添い方

作文は、「うまく書けない」「ダメ出しされる」という経験から、子どもが苦手意識を持ちやすいものです。せっかく練習しようとしても「もうイヤ!」となってしまったら逆効果。だからこそ、親の寄り添い方がとても大切になります。

「できたこと」を必ず褒める

子どもにとって一番嬉しいのは「ママやパパに褒めてもらうこと」

「できなかったこと」よりも「できたこと」に注目して、「すごいね、最後まで書けたね!」「〇〇ちゃんの思ったことがすごく伝わってきたよ!」と声をかけてあげましょう。

小さな成功体験の積み重ねが、お子さんの「また書いてみよう」という気持ちにつながります。

「間違い探し」より「気持ちを伝えられたか」に注目

真剣にサポートしたいと思っているママやパパほど、つい「ここ間違ってるよ」「もっと分かりやすく書いて!」と指摘したくなってしまいますよね。

でも、もし自分が会社で提出した企画書を、上司から「間違い探し」ばかりされたらどうでしょう。気持ちが沈んで、次が出したくなくなってしまいますよね。

作文で大切なのは、「自分の気持ちを伝えること」

「楽しかった」「面白かった」で終わるのではなく、「〇〇だから楽しかった」「□□だと思った」など、理由をつけられるようになっていれば大進歩です。誤字脱字よりも「気持ちを表現できたか」に目を向けてあげましょう。

私が国語教師だった頃によく子どもたちに伝えていたのは「自分の考えに不正解はない」ということ。だからこそ、書くことに不安を感じる子が多いのも自然なことなのです。

親も一緒に「ミニ作文」を書いてみる

「作文は子どもだけのもの」と思わずに、時には親も一緒に短い作文を書いてみましょう。

「ママ(パパ)は今日はこんなことが楽しかったよ」と、ほんの数行書くだけでも立派なお手本になります。

実際に我が家の小学生の息子も、最初は作文や日記がとても苦手でした。夏休みの絵日記でも、絵はすぐ描けるのに文章が全く出てこないことが多かったんです。

そこで、私や夫が「今日はこんなことがあったよ」と日記をつけて見せるようにしたところ、「あ、こんな風に書けばいいんだ!」と息子もコツをつかみ、少しずつ自分で文章を書けるようになってきました。

今でも作文が得意だとは言えませんが、「自分の気持ちを言葉で表現すること」には慣れてきています。

親が一緒に取り組むことで、子どもは「書くことって意外と楽しい」と感じられるようになりますよ。

家庭で続けやすいおすすめの工夫

作文の練習は「一度やって終わり」ではなく、コツコツ続けていくことで力がついていきます。

とはいえ、「毎日作文の練習をしなくちゃ!」と思うと、親子ともに負担になってしまいますよね。そこで、家庭で無理なく続けやすい工夫をご紹介します。

①毎日の「ひとこと日記」

長い文章を書かなくても大丈夫。

「今日は〇〇をした」「□□が楽しかった」など、一言だけの日記から始めてみましょう。

お気に入りのキャラクターのノートや可愛い日記帳を用意してあげると、子どももワクワクして取り組みやすくなります。

②書きやすいお題をストックしておく

「何を書こう?」とつまずかないように、あらかじめ書きやすいお題を用意しておくとスムーズに書き進めることができます。

  • 今日の給食でおいしかったもの
  • 最近いちばん笑ったこと
  • 今の季節に楽しみなこと(プール・クリスマスなど)

お題カードを作って、箱から引いて選ぶ形式にすると、遊び感覚で続けられます。

③「書くこと」をイベントにする

ただ机に向かって書くだけで終わらせずに、ちょっとしたイベントにしてみましょう。

  • 書いた作文を夕食のときに家族で読んでみる
  • 冷蔵庫や壁に貼って飾る

「聞いてもらえる」「読んでもらえる」経験は、子どもにとって大きな喜びになります。

「作文が苦手」は親子で克服できる!

作文は、子どもにとって「正しく書くこと」よりも「自分の気持ちを言葉にすること」が大切です。

算数のように“答え”を求めて安心しがちな子どもたちだからこそ、「何を書いたらいいのか分からない」という壁にぶつかりやすいもの。

でも、気持ちや考えに不正解はありません。むしろ、自由に書けるからこそ、誰でも点数を伸ばせる可能性があるんです。

まずは「話す」ことから始め、ひとこと日記などを通して少しずつ「自分の気持ちを言葉にする」練習をしてみましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、「書けた!」という自信が芽生えてきます。

そして何より大切なのは、ママやパパの寄り添い方です。私自身も子育ての中で、つい「そうじゃないでしょ」と言ってしまいたくなることがあります。

でも、そこをグッとこらえて、「できた」部分に一緒に目を向けていくことで、子どもは安心し、書くことを楽しめるようになります。

作文は、親子で一緒に取り組みながら少しずつ力をつけていくもの。お子さんの「できた!」を大切に、楽しく作文力を育てていきましょう。

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